アバンギャルド茶会 目指せ!「一人一茶筅」プロジェクト?茶筅師「谷村丹後」20代目を訪ねて「茶筅」を知る

目指せ!「一人一茶筅」プロジェクト?茶筅師「谷村丹後」20代目を訪ねて「茶筅」を知る


海外で茶会をすると外国人は「茶筅」に興味を持ちます。竹の道具でシャカシャカして抹茶が泡立つことや形がたまらないのだそうです。お茶を点てる「消耗品」と見られがちですが、とても美しいフォルムをしています。茶人は茶筅がなければ何もできません。。。手でお茶は点てられませんので何か一つ必要な茶道具は?と問われれば即答!「茶筅」です!

茶筅

これまで「茶碗」の企画展はあれど、茶筅を主役にした企画展をしたい!お茶には欠かせない茶道具だからこそ、

「一人一茶筅」

を実現したいという想いがふつふつと沸いていました。でも、「どうやって作られるているのか?」知らないことに気が付き。。。あらゆるネットワークを駆使して「茶筅師」にコンタクト成功!国内唯一の茶筅産地「奈良 高山」にある谷村丹後さんを訪ねてきました。

茶筅師 谷村丹後

工房でまず目に飛び込んできたのが、茶筅の見本たち。流派や時代によって形は違い、100種類以上あるそうですが、通常は20種類ほどをメインに作っているそうです。

茶筅師 谷村丹後

歴代の茶筅コレクション

一昔前までは「一子相伝」で誰にも見られないように作っていましたが、多くの人に茶筅のことを知っていただきたいということから茶筅の制作工程を実演するようになったそうです。(一番大事なところは秘伝だそうです!)茶筅は「千利休」以前からあり、かなり歴史は長い。当初は「ささら」という竹を割った掃除道具のような形状だったそうです。

茶筅の原型 ささら

茶筅の原型 ささらの状態

時代を経て、現在のかたちへと進化を遂げていきます。ちなみに「数穂(先端が丸まっているもの)」と「真の茶筅(先端が伸びているもの)」の違い知ってますか?「数穂」は先を丸めるため、先端に行くほど竹が薄くなっています。そのため、耐久性は「真の茶筅」のほうが良いとのこと。どれか一つ買うなら?と聞かれたら「真の茶筅」をオススメされるそうです。

茶筅 パターン図

過去の茶筅図面

茶筅作り 工程一覧

茶筅の製作工程を写真を交えながら!こちらの茶筅は、利休好みを色濃く残している「武者小路千家」の茶筅です。先がシュッ!っと伸びていて、紫竹(黒竹)を使っているのが特徴的です。

茶筅

一本の竹を割って生まれる茶筅

複数かつ複雑なプロセスを経て、茶筅は生まれます。「味削り」という一本一本を薄くする工程は名前の通り、お茶の味を決定付けるくらい重要な工程。ここに秘伝あり!家長は、一人で全工程をこなせなければいけませんが、茶筅づくりは基本的に「分業制」だそうです。それだけ、工程ごとに熟練の技を必要とするのでしょう。

谷村丹後

20代目「谷村丹後」

あっという間に時間は過ぎ、谷村さんと2時間近く「茶筅談義」をさせていただきました。書きたいことは山ほどありますが、このあたりにしておきましょう!今回の訪問は、ある企画に向けての仕込みです!近日、公開いたしますので、もう少々お待ちください。そして、その時にまた茶筅談義しましょう!

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