美味しく抹茶を点てるための「抹茶×お湯=黄金比率」とは?
目次
格好いい所作やお点前も大事だけど、やっぱり「美味しい!」と言ってもらえる抹茶を点てたい。それがアバンギャルド茶会をはじめたきっかけです。
たぶん「美味しい」にも黄金比率があるに違いない。でも、感覚的だったのでこの機会に徹底検証しちゃいます。
抹茶ってとてもシンプルな飲み物で「抹茶(粉末のお茶)」と「お湯」だけしか入っていません。ということは、このふたつのバランス、つまり「分量」が何よりも重要そうです。ということで「抹茶×お湯=黄金比率」を探る旅に出たいと思います。
基準を統一するために「井戸茶碗」をチョイス
「抹茶」と「お湯」の黄金比率を見つけ出すためにはばらつきが生まれないように「基準」をしっかりとしなければいけません。
こういうときは、スタンダードな茶碗が一番です。ということで、今回はシンプルな「井戸茶碗」にしました。これなら味のばらつきも生まれづらくなるはずです。
口も広く、見込みもしっかりしているので茶碗の中の様子もよくわかります。
「抹茶」と「お湯」のベストなバランスとは?
茶の湯の稽古では、
抹茶は「茶杓で一杓半」、お湯は「柄杓で半杓」
と教えられます。でも、茶杓も柄杓もサイズはまちまちですし、すくいかたによってもばらつきが生まれますね。。。(自分も稽古場ではそうやって教えていますが、よくよく考えたらいい加減な表現ですね。。。爆笑)
じゃー、実際どのくらいの量なの?と伺ったところ、「抹茶は1.75グラム」と教わりました。しかし、ぶっちゃけ目分量で1.75グラムなんて想像つきませんね。。。(最近は少し多めなのか「2グラム」とも言われていますが。)
実証!抹茶を「一杓半」すくってみた
何はともあれ、実際にやってみるのが一番。百聞は一見に如かず!
ここは厳密に計量できるように「0.1グラム単位」で測れるデジタル秤(はかり)を用意して、測ってみました!
ななななんと。
衝撃の事実!?いつも通りの感覚で「茶杓1杯半」をすくってみたら、
「1.4グラム」しかない。。。汗 そそそんな。涙
どれだけ、これまで適当にやってきたのか。。。反省。。。
抹茶の「2グラム」ってどのくらい?
実は、先ほどの検証、気持ち多めだろう!って感じですくったのに。。。「1.4グラム」でした。。。ということは、普段からかなり少なめだったという事実。。。そうなると実際「2グラム」ってどのくらいなんだろう?
違い、分かります?笑
ちなみに茶杓「二杓(2回)」で「2グラム」でした。なので、「2グラム」いれるためには「一杓半」ではなく「二杓」必要ですね。
感覚的には「結構、多いな」って思うくらい入れないとちゃんと2グラムすくうことはできません。
次に「お湯」の適量はどのくらい?
お稽古やイベントでもよく聞かれる質問の一つが「抹茶のお湯の量はどのくらいですか?」です。実は、僕もはっきりとした答えがわかりません。。
「大体、50ccくらいですかね?」
なんて、教えられたことをそのまま答えてましたが。。。こちらもちゃんと検証してみましょう!
そもそも「お湯 50cc」とは?
まずは定説の「50cc」がどのくらいか測って茶碗にいれてみました。
わかりづらいですね。。。でも、この時点でなんとなく「50cc」では少なさそうです。つまり、定説はウソだったことになります。
こちらで「80cc」です。
いつもこのくらいな気がします。(前の写真と比べて、リングのちょっと上まで入っているのが分かると思います)抹茶を入れることを考慮すると、普段は80ccよりかは少なさそうですね。
とはいえ、まずは「お湯:80cc」を基準値にしましょう。
抹茶「2グラム」お湯「80cc」で検証
ここまで基準値にした
抹茶:2グラム
お湯:80ml
で実際にお茶を点ててみましょう!
飲んだ感じ、バランスはとても良いです!しかし、一服にしてはちょっと量が多いかもしれませんね。
バランスの再検証!抹茶「1.4グラム」
一度、基本に戻って、普段すくってる「1.4グラム」を基準にして、「抹茶:2グラム×お湯:80ml」とバランスを同比率にすると
抹茶:1.4グラム
お湯:55ml
になるので、こちらで再検証!
ちなみに先ほどと比較してみると!
見た目では大差ないですが、「抹茶:1.4グラムお湯:55ml」がバランスと量的にちょうどよさそうです。
比率が中途半端なので、分かりやすい比率に変換すると
抹茶:1.5グラム
お湯:60ml
(「抹茶:0.5グラム」に「お湯:20ml」)
が良さそうですね!ということで、これを新たな「基準値」にしましょう!
結論:黄金比率「抹茶:1.5グラム/お湯:60ml
この基準値をベースに「濃目」や「薄目」など好みにあわせながら調整をして自分好みの「抹茶黄金比率」を見つけてみましょう!
とはいえ、実際にお茶を点てるときに「はかり」や「メジャーカップ」なんてないわけですから、自分の体に感覚を刷り込むしかないわけです。
そんなときのオススメは
抹茶は「気持ち多め」
お湯は「気持ち少なめ、迷ったら追加しない!」
がアバ茶流。これで、美味しい抹茶が点てられるかも?
いやいや。
「抹茶黄金比率」があっても、そもそも抹茶を美味しく点てられないとダメですね。そのためには「毎日一服」して、腕を上げてくださいね!笑
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2020年4月12日改訂
目次を作成するにあたり、文章の構成と表現を一部修正しました。