アバンギャルド茶会 【レポート】現代茶ノ湯スタイル展「縁」2019 テーマ「オマージュ」で茶道具も現代アートも!

【レポート】現代茶ノ湯スタイル展「縁」2019 テーマ「オマージュ」で茶道具も現代アートも!


2011年、東日本大震災直後に西武渋谷店からお声がけを頂きスタートした「現代茶ノ湯スタイル展 縁 -enishi」。気がつけばもう9回目の開催。新しいことにチャレンジしたいなと思いながら、毎回企画をしています。

ここ数回、定番となっている「茶BAR」形式によるお茶会。アートに興味あるけど、お茶会はちょっと。。。という方も気軽に参加してもらえるようになったのではないかな?と思っています。

現代茶ノ湯スタイル展_縁_山本捷平

「茶ノ湯文化」と「現代アート」の融合を目指してスタートした「現代茶ノ湯スタイル展 縁」。今年はアーティスト山本捷平さん「reiterate-tree lines-」をバックに茶BARをさせて頂きました。実はこの作品、ある作品をベースに掛かれています。

狩野山雪_老梅図

狩野山雪 老梅図

見比べて、何かに気がつきませんか?

茶BAR

茶席のお菓子はアバ茶好みの「wagashi asbobi」にお願いして「ふのやき」をご用意しました。千利休が多用したと言われるお菓子のひとつ。

wagashi asobi ふのやき

茶BARのために展示した作品、お菓子は全体テーマ「オマージュ」にあわせてみました。(ちゃんと伝える機会を作れなかったのが反省点。。。)先人の知恵や英知にリスペクトです。

現代茶ノ湯スタイル展 縁 -enishi 作品展示

「現代アート」と共に「茶道具」も自分なりにテーマを決めて展示をしています。今年は、意外とよいものがありそうでない「建水」「蓋置」とちょっとマニアックな茶道具に注目!

菱田賢治

漆芸家 菱田賢治さんの蓋置。自宅そばの竹林から取ってきた竹に漆仕事を施したもの。見た目以上に手間暇がかかる作品!

山本捷平_沼野秀章

今回のDMにも採用させて頂いた陶芸家 沼野秀章さんの茶碗。本阿弥光悦の茶碗オマージュです。

アバ茶好み茶道具を一挙大公開!?

今回は自己満足コーナーまで作っちゃいました。この10年間で作家さんと一緒に作ってきたアバ茶好みの道具たちを、制作過程やどのような想いで作ったのかを紹介したパネル付きで展示させて頂きました。

アバ茶好み

アバ茶好み

そして、これまでやりたいなあ~と思いながら躊躇していた企画もひとつこっそりと盛り込んでみました。10年以上かけて様々な陶芸家と一緒になって作ってきた「アバ茶好み」の茶道具たちを想い付きで展示させて頂きました。(あとでその解説をみて共感して、作品を買ってくださった方がいたと聞いたときは本当にうれしかったです)

オルタナティブスペースでは「山本捷平 個展」

茶BARで使わせて頂いた山本さんはオルタナティブスペースで個展形式の展示。俵屋宗達の風神雷神やアンディウォーホルのオマージュ作品を今回の展示にあわせて作ってくださいました。

山本捷平 風神雷神

山本捷平

山本捷平 アンディウォーホル

さて、来年は10回目となります。せっかくなので、もう少し皆さんをアッと言わせられるような企画を1年間かけて用意したいと思っています。お楽しみに!

現代茶ノ湯スタイル展 縁 -enishi 2019 概要

【会期】2018年10月22日(火・祝)~11月4日(月・祝)
【会場】西武渋谷 B館 8階 美術画廊
※本展覧会は終了しています

今年のテーマは「オマージュ」です。あわせて初めて「アバ茶好み」を前面に出した茶道具の展開にも挑戦!

■参加作家
【茶ノ湯】
沼野秀章(陶芸)
篠原希(陶芸)
穂高隆児(陶芸)
伊藤千穂(陶芸)
潮桂子(陶芸)
寺田鉄平(陶芸)
苫米地正樹(陶芸)
田中雅文(陶芸)
野田里美(陶芸)
石井隆寛(陶芸)

菱田賢治(漆芸)
谷村丹後(茶筅)
佐々木翔子(ガラス)
河村寿昌(木工)

【現代芸術】
山本捷平
水戸部春奈
新宅加奈子

現代茶ノ湯スタイル展 縁 2019「茶BAR」@西武渋谷 開催

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